【コラム】食べてストレス解消はできるのか①
季節が秋から冬になり、季節の変わり目は何となく憂鬱な気分になったりイライラしたり...
ストレスを感じることもあると思います。
ストレスを受けると、急に食欲が落ちて食べられなくなったり、逆にやけ食いしたり、食べたいものが変わってしまったりなど、食欲に変調をきたすことがあります。なぜ、ストレスをかかえると食欲がうまくコントロールできなくなってしまうのでしょう。その理由や、対処法について考えてみます。
「ストレス」は「食欲」にどう関係しているか
ストレスが「やけ食い」や「食欲不振」など食欲の乱れを起こすしくみは、じつはよくわかっていません。ただし、ストレスがどう食欲に影響しているのか、その関係は説明することができます。
「ストレス」と一般的に呼ばれるものには、2つの要素が含まれています。原因である「ストレス刺激」と、結果である「ストレス反応」です。ストレス刺激が加わると、それに対処するためにストレス反応が引き起こされます。
脳がストレス刺激を感知すると、目前の危機的状況を回避することに集中できるように、優先順位が食欲や性欲などをおさえます。こうしたストレス反応は、ストレス刺激への急性期の対応としては役に立ちますが、慢性化すると、食欲や体重の異常など、さまざまな問題を引き起こします。
一方、ストレス刺激のほうも、脳による認知機能と感情の変化を引き起こし、不安を高め、過食や食欲減退をもたらします。
ストレスによる食欲の乱れを改善する3つの対策
こうした食欲の乱れを改善するには、食欲のしくみから考えるのがいいでしょう。
「食欲」は脳がコントロールしています。そして、適正な食べ方をするために、脳はさまざまなニーズを感知し、目前の複数の選択肢のどれが、どんなニーズをどの程度満たすのかを評価して判断しています。しかし、ストレスにさらされると判断力が鈍くなり、食に関して適切に判断することがむずかしくなってしまいます。
そこで、ストレスによる食欲のコントロールの乱れを正すには、「判断」に注目した3つの対策が考えられます。次回はその3つの対策についてお話していきたいと思います(^-^)