【コラム】胃と腸の気になる症状①
年末は、なにかと忙しくストレスもたまる時期。また胃や腸に負担がかかりやすくなるときでもあります。今回は胃の痛み、便秘、下痢など、胃と腸の身近な「不快症状」の原因や対処法について、見ていきたいと思います。
胃の痛み
胃が痛くなったとき、胃がんではないかと心配する方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも、初期の胃がんは痛くはありません。がんは相当進行しないと痛みは出ないのです。
症状が胃痛だけの場合、どんなときに痛いかで、自分である程度診断が予想できます。空腹時など、食事と関係のないときに痛むのは、ほとんどの場合「胃酸の出すぎ」です。食事をすると胃酸がうすまるので、痛みは軽減します。また、胃酸をおさえる市販の薬をのむと症状がおさまるので、簡単に見分けることができます。
一方、食事中や食事直後に痛いのは、食事をして胃が動くことによる痛みなので、胃潰瘍などの病気が隠れているかもしれません。受診をおすすめします。
また、緊張状態にあったり、なにか気に病むことがあって、それを考えると急に胃がしめつけられるように痛むようなら胃けいれんかもしれません。胃壁の筋肉の動きが極端に活発になるために痛みます。けいれんをおさえる市販の薬がよく効きますが、ストレスを解消することが根本的な解決法です。
☆いつ痛いかで見分けるポイント☆
・緊張したり思い悩むと急に痛む → 胃けいれん
・食事中・食事直後 → 胃そのものに問題がある
・空腹時や夜中など、食事と関係のないとき → 胃酸過多
胃の痛みもいつ痛いかによって、原因が異なります。受診をされる場合は、①いつからか②食前か食後か③食後すぐか、少したってからか④なにを食べたかを伝えられるようにしておきましょう。